化学の試験で9点を獲得した文系人間でも感じたBPAの恐怖。
BPAという言葉を見かけたことや、聞いたことがあったりしますか?
私は、健康に以前よりも気を使うようになり、日用品から食べ物まで何か商品を買うときは事細かに成分表示をじろじろ見ています。その中でも、BPAフリーと書かれた商品をみてなんぞやと思っていたのですが、調べてみるとどうもとんでもなさそうなものでした。
そして、このBPAはかなり身近に溢れていて、もっとたくさんの人が知るべきではないか!と思ったのでシェアさせていただきます。
高校時代、化学のテストで9点を採った私が、私なりに解釈しまとめたものになりますが、参考になりましたら幸いです。
BPAとは
ビスフェノールAという化学物質のことで、ポリカーボネートやエポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料として使われています。その他には、プラスチックの安定剤などの添加剤として使用されています。
スーパーに並ぶプラスチックの容器、ペットボトル、サランラップ、テイクアウトカップのふたなど私たちにとって身近なものにたくさん含まれています。
BPAは毎年数百万トン生産されており、2023年には生産量が740万トンを超えると予測されています。
人体への影響
1997年頃から、BPAが内分泌系へ影響を及ぼす可能性があるとして、社会的に問題視されています。複数の動物実験の結果から、BPAが人体に入ると神経や乳腺、前立腺への影響が認められていますが、人にも起こり得るのかどうかまだ明らかになっていない部分も多く、調査研究が進められているという現状です。
BPAが体内に取り込まれる経路の一つが、食事を通しての摂取です。
BPAを含む食器や容器、缶詰や飲料缶の内面の塗装から、飲食物に移行する場合があるのです。
あぶらっこいものや酸っぱい食品、温度が高まることでBPAが移行する危険性が高まります。
BPAを含むラップを使ってあぶらっこい食品をレンジでチンするのは、かなり危険かもしれません。
各国の対応
まだ不明な部分も多いBPAですが、赤ちゃんや小さな子供は大人に比べて代謝能力が低いことから、微量の摂取であっても影響が出る可能性があるとして各国は様々な対策を行っています。
EU、アメリカ、カナダ、中国などで、ほ乳瓶へのBPAへの使用が禁止されています。
フランスでは、子供に関わらず、食品に直接触れる物へのBPAへの使用や、BPAを含む食品容器の製造と輸出入が2015年から禁止されています。
日本では
プラスチック製品にどの種類の環境ホルモンがどれくらい含まれているのかについての表示義務がありません。
現段階では、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼しており、その結果を基に規制の見直しなどの対応に取り組むそうです。
BPAフリーは本当に安全?
BPAの危険性が問題視されるようになってから、”BPA Free”の製品が多く販売されるようになりました。しかし、BPAの代わりにビスフェノールSやポリエーテルスルホンなどが使用されている場合があり、必ずしも安全とは言い切れません。ビスフェノールSは、BPAより高いかく乱作用があることが分かっています。
知らない人が損をする世の中
一番手っ取り早く簡単な方法は、プラスチック容器に入った食べ物や飲み物の摂取を控えることです。ある研究で、これらの食品の摂取量を減らすことで、BPAレベルが減少することが明らかになりました。
食べ物を温める時は、トースターやオーブンを使用したり、チンするときは耐熱ガラスや陶器の入れ物を使用したりするなど工夫ができます。
Vegan向きではないですが、蜜蝋ラップもオススメです。
自然由来のラップで、繰り返し使えるところがとってもエコフレンドリー。
私はつい最近まで知らなくて、日本ではまだ馴染みのない言葉なのでしょうか。
普段何気なく使っているものに健康を脅かされているかもしれない。
これを意識するようになってから、成分表示を見ることがやめられません…。
凄まじい数のカタカナが並んでいて、それが何かも分からないのに使っていた自分にも驚いています。
食品メーカーで働く人の中には、“自社の製品を自分の家族には絶対食べさせない“と言う人がいます。大切な人に食べさせたくないものを、販売している生産者がいるというこの現実。とても腹が立ちますし悲しいことですが、知らないことは向こうの思うつぼなんですよね。
知らないやつが悪いで片付けられてしまう。
だから、成分表示にどんなに思考停止になりそうなカタカナの羅列があったとしても、自分にとって身近なものたちにはよーく目を光らせていきたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な一日になりますように。