他人事じゃない。食生活を変えなければ地球が終わる。
アメリカでは現在、急速な牛乳離れが進んでいます。
そこには、今までこのブログでご紹介してきた牛乳が私たちの身体に与える健康被害、
乳業の残酷な生産プロセスに加え、もう一つの意外な理由が隠されています。
それは、地球環境への影響です。
みんなが大好きな乳製品やお肉。これら全てが地球環境に大きな悪影響を及ぼしているのです。
今回は、畜産業が引き起こす環境問題についてご紹介いたします。
日本の給食から、あなたの食卓から、牛乳が消える日はそう遠くないのかもしれません。
森林が失われている
たくさんの人に乳製品や肉を大量に安く届けるために、大規模な工業型の生産方法が主流になっています。
現在なんと、地球の陸地の26%が家畜の放牧地に使われています。
そして、農地の71%は家畜の飼料生産のために使われています。
これらの土地を確保するために、森林伐採が深刻化しているのです。
気候変動の加速
近年大きな被害をもたらしている台風。ロサンゼルスの森林火災。これらの気候変動も畜産業と密接な関わりを持っています。
世界中で放出されるすべての温室効果ガスの14%は、畜産業が排出しています。そして、その半分以上は牛から排出されているのです。
この数値は、自動車・飛行機・船・列車など、世界中全ての交通手段から排出される量に匹敵します。
水質汚染
牛は一日人間の7~9倍の排せつ物を出します。畜産業では効率を上げるために、排出物を適切に処理せず、自然に流してしまうケースがあります。
このように、排せつ物が河川に流れ込むとデッドゾーンと呼ばれる、貧酸素水域が出来上がります。
デッドゾーンは、酸素が不足しているため、生き物が生息することはできません。
1992年から現在までに、デッドゾーンの数は75%も上昇しています。
野生生物の減少
地球上の哺乳類のうち、野生動物の割合がどのくらいかご存知でしょうか?
答えは4%です。
36%が人間で、残りの60%が家畜です。
できるだけ多くのお肉や乳製品を、できるだけ安く提供するために、森林伐採が深刻化していることを先ほどご紹介しました。
森林を破壊することで、そこで暮らす野生動物の住む場所を奪っているのです。
私たちがお肉や乳製品を買う度に、業者はもっとたくさん、もっと安くというように環境を破壊し続け、そこに住む動物が被害を受けているのです。
このままの食生活を続けることで、2026年に野生生物は地球から消えると言われています。
私たちに何ができるのでしょうか?
これまで、畜産業が森林の減少や気候変動を助長していること、水質汚染や生物多様性の危機をもたらしていることについてお話してきました。
私たちの食生活が、いかに地球環境に影響を与えているのかを知っていただけたかと思います。
そして、私たち人間が地球環境に与えてしまった悪影響は、台風や森林火災など災害という形で私たちに還ってきているのです。
この問題に対して、最後に私から、“新たな食生活“という提案をさせてください。
方法は至ってシンプルです。牛乳を代替ミルクにしてみる。大豆ミートに挑戦してみる。一週間に一回はお肉を食べない日を作ってみる。これは、“ミートフリーマンデー“と呼ばれており、世界中で取り入れられています。
動物のために、地球のために優しい選択をすることは、自分にとっても優しく心地の良いこと。
誰かひとりの完璧よりも、たくさんの人の小さな一歩のほうが、大きな前進につながります。
ぜひ、無理をせず、あなたのできることから少しずつトライしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日も素敵な一日になりますように。